48号 2015/3/11(水

メルマガ nano2biz 第48号をお届けします。

梅の花も盛りを過ぎ、これから桃の花(節句の花は温室栽培です)、そして桜、ツツジ、サツキ、藤と次から次へと季節の花が咲いてきます。

SMAPの「世界に一つだけの花」は花屋のバケツの中ですが、一体、どんな花なのでしょうか。一輪の花なのか、希少種なのか。

これからの季節、明るい日差しの中、みんなでパッと咲いて、パッと散るのも良いんじゃないでしょうか。


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nanobiz News
◆技術開発動向
生きた細胞を光るエネルギーで操作

<概要>
 
 光を活用した細胞機能製造技術が注目されています。産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センター高度機能応用CNTチームの都栄次郎主任研究員らのチームは、生体透過性の高い近赤外レーザーにより熱と活性酸素種を発生する有機色素とカーボンナノホーンからなる分子複合体を作製し、それを用いて生きた細胞の機能を操作する新たな光制御技術を開発しました。
<今後の展開>
 この技術を応用して、単一の細胞レベルでの細胞機能解析技術を構築して行く予定とのことです。また、パーキンソン病やアルツハイマー病などの脳疾患に対する新しい治療法に繋がる、周辺コア技術の開発にも取り組むとのことです。



市販の化合物から炭素のシートを一気に伸ばす
〜新触媒と新反応でナノグラフェンの精密合成が可能に〜

<概要>
 名古屋大学大学院理学研究科の伊丹健一郎教授、伊藤英人講師らが、次世代有機エレクトロニクス材料として期待されるナノグラフェンの精密合成に不可欠な新反応・新触媒を開発し、これを用いて市販の化合物から一段階で2次元炭素シートを拡張することに成功したと発表しました。
<今後の展開>
 現在グラフェンとナノグラフェンは、高速トランジスタ、タッチパネル、半導体メモリ、太陽電池、ナノ電極など様々な応用研究が行われています。研究グループは、本成果による「構造的に純粋なナノグラフェン」の合成技術がおよぼす波及効果は大きいとしています。
http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20150216_wpi.pdf
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150216-2/index.html


非球状粒子をシェイプアップ
〜非球形カプセルの製造技術、薬物送達に役立つか〜

<概要>
 沖縄科学技術大学院大学マイクロ・バイオ・ナノ流体ユニットのエイミー・シェン教授が、元指導学生の米国ワシントン大学のシルパ・ビーサバスナイ氏、米国プロクター・アンド・ギャンブル社と連携して、素材を融かした液滴を冷却液中に滴下することにより、様々な非球状粒子を作製することに成功し、その原理を明らかにしたと発表しました。
<今後の展開>
 シェン教授は、「これまで液体金属の固体表面への衝突については類似の研究がなされてきたが、他の液体への衝突に関してはなされていない.本研究は基礎物理学の研究としても、産業的応用の観点でも非常に重要だ.簡単に低コストで、最適サイズの非球状粒子ができる」とし.医薬品用カプセルによく用いられる温度感受性高分子やハイドロゲル材料に応用でき、薬物送達に役立つ可能性があるとしています。

http://www.oist.jp/ja/news-center/news/2015/2/12/18491
http://www.oist.jp/news-center/news/2015/2/12/getting-shape
http://phys.org/news/2015-02-replicate-non-spherical-industrial-applications.html



金のナノチューブは癌細胞を3つの手段で攻撃する
〜Gold nanotubes launch a three-pronged attack on cancer cells〜

<概要>
 英国のリーズ大学物理・天文学科のStephen D. Evans教授らが、金のナノチューブは高解像度イメージングのプローブ、ドラッグデリバリ、癌細胞破壊など多方面から癌と戦えることを示したと発表しました。

<今後の展開>
 Au NTの生体内イメージングやその他の生体応用への研究は進行中で、実験段階から初期臨床試験へと進んでいるとのことです。
http://www.leeds.ac.uk/news/article/3662/gold_nanotubes_launch_a_three-pronged_attack_on_cancer_cells
http://www.rdmag.com/news/2015/02/gold-nanotubes-launch-three-pronged-attack-cancer-cells


長期安定性を示すカーボンナノチューブ透明導電膜を作製
〜実用化レベルに近い導電性と長期安定性を両立〜

<概要>
 
産業技術総合研究所電子光技術研究部門分子集積デバイスグループ阿澄 玲子研究グループ長らが、カーボンナノチューブを用いた透明導電膜の導電性の長期安定性を飛躍的に改善する技術を開発したと発表した。
<今後の展開>
 本研究によりCNT透明導電膜の長期安定化が実現し、研究チームでは、今後、CNTの柔軟な性質を生かしたフレキシブルな導電部材として、タッチパネル、センサー、フレキシブル太陽電池などへの応用、さらに、伸縮性が必要となるウェアラブルエレクトロニクスへの応用されることを期待しています。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2015/pr20150209/pr20150209.html


室温で動作するナノスイッチの組み立てに成功
原子レベルで集積化された超大容量不揮発性メモリへの応用が可能〜

<概要>
 大阪大学大学院工学研究科の稲見栄一特任講師、基礎工学研究科の阿部真之教授、産業科学研究所の森田清三特任教授らが、物質・材料研究機構の濱田幾太郎研究員との共同研究により、室温で動作する極限サイズのスイッチング素子(ナノスイッチ)を個々の原子から組み立てることに成功し、スイッチを外部からの微小な電流で、高い制御性を持って動作させることに成功したと発表しました。
<今後の展開>
 研究グループでは、今回の成果は単一のナノクラスターであるが、研究グループは鉛3量体をナノスケールで高密度に集積できれば、省電力で信頼性の高い超大容量不揮発メモリが実現できるとのことで、単原子レベルのナノクラスター構造制御を他の元素で行うことで、ナノスイッチ以外に単電子デバイス、ナノ磁石、ナノ触媒など様々な特性・機能を引き出すことができ、デバイスの微細化・集積化に伴う諸問題を解決する糸口になることを期待しています。
http://www.eng.osaka-u.ac.jp/ja/dat/news/1423437661_1.pdf


「ナノサイズのコマ」も「歳差運動」と「自転運動」の二種で回る理論が解き明かすカーボンナノチューブ分子ベアリングの回り方

<概要>
 東北大学の磯部 寛之 教授と河野裕彦教授らの共同研究グループは、最先端理論計算を駆使することで、世界最小のカーボンナノチューブ分子ベアリングの動きを精密に解明しました。具体的には、「歳差運動」と「自転運動」の二種の異なる回転様式が存在すること、低温では「歳差運動」が主体、高温ではそこに「自転運動」が加わることを解き明かしたものです。この新知見を分子設計に発展・活用することで、ナノサイズの分子運動が自在制御できるようになると期待させる成果となります。
<今後の展開>
 今回の研究成果は、ナノサイズの分子機械の分子設計に新しい方向性を示すものであり、これからの化学合成とそれを活用した新しい機能性ナノ分子機械の登場をますます期待させる成果となります。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150302/index.html


◆イベント・セミナー等の紹介

■■
NIMS先進技術説明会■■
〜第2回NOICワークショップ〜

物質・材料研究機構(NIMS)では、2012年度より会員制連携研究のためのNIMSオープンイノベーションセンター(NOIC)を開設しています。NOICは複数の企業、公的機関が会員として共通の研究課題に取組み、競争力のある基盤技術確立を目指しています。現在は企業12社、公的機関4機関に参画頂いております。
NOICで実施する新規研究テーマを検討いただく会員資格として『パートナー会員』を新設し、企業を対象に広く会員を募集します。この新規テーマ探索活動の一環として、本ワークショップはその一環です。

開催要領
日時: 2015年3月16日(月)13:00〜17:00
場所:物質・材料研究機構 千現地区 第一会議室(茨城県つくば市千現1-2-1)

開催内容
NIMSの保有する幅広い材料基盤技術の紹介
ダイヤモンド、微粒子プロセス、水素分離、金属腐食、有機エレクトロニクスといった新規材料選定、生成プロセス、信頼性等の材料開発の各段階最新の設備を活用し、これらの材料創製を促進するために設置されているナノテクノロジー融合ステーションについてもご紹介します。
http://www.nims.go.jp/publicity/events/The2ndNOICworkshop.html


■■第29回先端技術交流会の開催案内(3/19) ■■

2008年〜2012年の5年間「異分野融合型次世代デバイス製造技術プロジェクト」(BEANSプロジェクト)の研究テーマを牽引された先生方の最近の取組みについてご紹介させていただきます。環境・エネルギー、医療・福祉、安心・安全といったBEANSプロジェクトのターゲット市場に向けての新たな進展と、今後の展開について議論いたします。

開催要領
日時:2015年3月19日(木)15時より
開催場所:一般財団法人 マイクロマシンセンター・新テクノサロン
プログラムの詳細および参加申し込みは以下を参照ください。
http://mmc.la.coocan.jp/business/kouryuukai/kouryu-annai/29_annai.html


■■筑波大学・文部科学省 主催 シンポジウム
  「つくばにおけるイノベーション・エコシステム構築のあり方を考える」 ■■


本シンポジウムは、つくば地域の産学官金の連携活動をさらに促進するとともに、質的に変化させ、大学・研究機関の優れた知的生産を核とした自律的に発展可能なイノベーション・エコシステムの構築を目指しています。
企業、投資機関の方々や、イノベーション・エコシステム発展の牽引役となる産学官の若手・学生の方々、の積極的なご参加をお願いいたします。

開催要領
日時:平成27年3月20日(金)13:00〜18:10
場所:筑波大学情報メディアユニオン
 (つくばエクスプレス「つくば駅」から徒歩
7分)
参加費:無料(先着順、事前登録制)
参加登録・ご案内チラシ:http://tsukuba-gi.jp/20150320sympo-uketsuke/



■■
NEDO公募案件「希少金属代替省エネ材料開発プロジェクト」■■

希少金属・レアメタルの需要は拡大していますが、供給面の不安が問題となっています。このため、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、希少金属代替省エネ材料開発プロジェクト(平成20〜27年度)」を進めています。NEDOは28年度から新たに技術戦略策定を進めることにしました。「元素の有効活用」を視点に入れた「新規希少金属プロジェクト」、およびその企画立案に向けた有望技術の原理確認のための調査研究の募集です。

(1)平成27年度「希少金属代替・低減省エネ材料技術実用化開発助成事業」に係る公募
事業内容:産業界で取り組まれている希少金属代替または低減技術の実用化開発で、省エネ効果が見込まれるとともに、事業終了後数年内に実用化することが期待される優れた提案に対する助成
助成期間:平成27年4月頃(交付決定日)から平成28年3月31日まで
対象者:企業(団体等を含む)
予算:平成27年度助成金総額 2億円程度、助成額 1件5千万円以下、助成率 2/3
公募期間:平成27年2月18日〜平成27年3月19日
応募方法:必要書類をダウンロードし、提案等を府省共通研究開発管理システム(e-Rad)に登録

(2)新規希少金属プロジェクトのための事前検討(平成27年度)」に係る公募
調査内容:
@新規プロジェクトの企画立案に向けた、有望技術の原理確認のための調査研究.平成27年度は白金族使用量低減に加え、軽希土類及びイットリウムの有効活用、並びにタングステンの使用量削減に資するテーマの提案と、新規技術シーズの可能性、発展性を実験的に示す.
A実験と平行して、本格研究内容(研究開発内容、実施体制、予算など)の具体化を進める.

実施期間:NEDO指定日から平成28年3月31日まで
対象者:企業(団体等を含む)
予算:合計4,000万円以内(1件当たり1,000万円以内)
公募期間:平成27年2月20日〜平成27年3月9日
応募方法:必要書類をダウンロードし、提案等を府省共通研究開発管理システム(e-Rad)に登録
http://www.nedo.go.jp/koubo/EF2_100069.html
http://www.nedo.go.jp/koubo/EF2_100074.html



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◆【連載!神田のカルチェラタン】

格差社会 1%が考える100%〜

 まだ、読んでもいないピケティの影響で今回も格差社会です。安倍さんのトリクルダウン(参照、47号)、黒田日銀総裁のインフレターゲット2%、厚生労働省の課長の「モノ扱いの派遣労働者」発言等々、国の政策等から企業の運営まで上から目線で考えていても世の中良くならないように思えます。

   nano2biz Magazine48号 カルチェラタン  〜格差社会 1%が考える100%〜 
 

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