41号 2014/11/14(金

メルマガ nano2biz 第41号をお届けします。

 紅葉の季節になってきました。何故、落葉樹は葉の色を変えるのか、よく分かりません。青いまま散り落ちて枯れれば良さそうなものですが、まさか、人間の視覚を楽しませるために色を変えているわけではないでしょう。

人間も欲に駆られて無駄なこと、行き過ぎたことを行って、公害やバブルなどを発生させて、青くなったり、赤くなったりします。しかし、他の動植物は自然界の法則に従って無駄なことをせずに生きているように見えます。きっと、紅葉にも深〜い理由があるのでしょう。

この週末は、そういうことを考えず、ひたすら紅葉を楽しんできます。


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nanobiz News
◆技術開発動向
生きた細胞を光エネルギーで操作する技術を開発
〜生体深部の細胞機能を光で制御する分子技術を目指して〜

<概要>
 産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センター高機能CNTチームの都 英次郎主任研究員らが、フランス国立科学研究センター等との共同研究で、有機色素とカーボンナノホーン(CNH)からなる分子複合体を用いて、生きた細胞の機能を光で制御する技術を開発したと発表しました。
<今後の展開>
 今後、研究グループは、単一細胞レベルの機能解析技術を構築するともに、パーキンソン病やアルツハイマー病などの治療につながる技術開発にも取り組むとのことです。

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2014/pr20141027_3/pr20141027_3.html


宇宙電波望遠鏡の技術でナノの世界を観察する
〜ヘテロダイン走査トンネル分光計測法の開発〜

<概要>
 筑波大学数理物質系 中村 潤児教授らの研究グループが、ヘテロダイン走査トンネル分光計測法という新しい局所精密計測手法を開発したと発表しました。この方法により、これまで困難であったテラヘルツ波の信号や熱雑音レベルの強度しかない微弱信号を原子レベルの空間分解能と高いエネルギー分解能で検出することが可能になるとのことです。
<今後の展開>
 研究グループは、このf信号の共鳴吸収などにより、1peVのエネルギー分解能と原子レベルの空間分解能で、固体表面上の分子の回転や振動モードなどを、非破壊・無擾乱で高感度に計測できるとしています。これにより、物質の様々な微細構造情報の取得を通じ、新しい物質の性質の発見につながることを期待しています。

http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p201410241800.html


真空より低い屈折率を実現した三次元メタマテリアルを開発
〜電子ビームと金属の自己組織化で大きなサイズ(数mm角)を実現〜

<概要>
 
理化学研究所田中メタマテリアル研究室の田中拓男准主任研究員と国立台湾大学の蔡 定平教授らの国際共同研究グループが真空の屈折率1.0よりも低い屈折率0.35を実現した三次元メタマテリアルの作製に成功したと発表した。
 作製したメタマテリアルの光学特性を測定したところ、周波数32.8テラヘルツ(THz、1012Hz)の光に対して、屈折率0.35という真空よりも低い屈折率を示すことが分った。この特性は常に等方的に発揮され、「三次元」、「等方性」、「大面積」の3つを同時に実現したことが確認された。
<今後の展開>
 今回開発した真空より屈折率が低いメタマテリアルの中では、光の速度が真空中の約3倍になる。真空よりも屈折率が低いメタマテリアルは、高速光通信や透明化技術(透明マントなどの光学迷彩)、光学顕微鏡の限界を超える超分解能レンズ(スーパーレンズ)などに応用できる可能性があるという。
http://www.riken.jp/pr/press/2014/20141024_1/


高分子半導体においてバンド伝導を実現
〜従来の理論限界を打破〜

<概要>
 東京大学大学院 新領域創成科学研究科の松井弘之助教らが、高分子半導体の伝導電子が広がった波として振る舞うバンド伝導の実現に成功し、今後の研究で高分子半導体の電荷移動度の理論的限界を超えられる可能性があると発表しました。
今後の展開
 高分子半導体でバンド伝導が実現したことは、従来の移動度の理論的な限界を大きく引き上げることになり、更なる高移動度化の可能性があるとのことです。研究グループでは、今後、移動度が10〜数10cm2/Vs程度の高分子半導体材料が開発され、高速動作が必要とされる無線通信タグやウェアラブルコンピュータなどに応用されることを期待しています。
http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry343/



レアアース量の少ない新規磁石化合物の合成に成功
〜最強の磁石化合物Nd2Fe14Bを超える磁気特性〜

<概要>
 物質・材料研究機構の宝野 和博フェローのグループが、ハイブリッド自動車の駆動モータに使われているネオジム磁石よりも少ないレアアース濃度で、同等以上の優れた磁気特性を持つ新規磁石化合物NdFe12Nxの合成に成功したと発表しました。
今後の展開
 本研究では、新規磁石化合物を特殊な条件下で合成し、その物性が優れていることを確認した。後、実用的な磁石の実現に向け、新規磁石化合物の大量合成や磁石製造プロセスの開発を進めるとのことです。
http://www.nims.go.jp/news/press/2014/10/201410200.html
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20141020/index.html


形状と細孔サイズを自在に変える炭素材料の開発
〜多孔性3次元グラフェンナノシートの新規合成〜

<概要>
 京都大学物質−細胞統合システム拠点(iCeMS)のフランクリン・キム助教とジャンリ・ゾウ研究員のグループが、形状と細孔サイズを自在に変えることができる多孔性の3次元グラフェンナノシートとその簡便な合成方法を開発したと発表しました。
今後の展開
 研究グループは、安価に製造でき、細孔サイズと形状が自在に得られるという特長から、本成果がバッテリー、燃料電池などのエネルギー貯蔵材料分野で活用されることを期待しています。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2014/141016_2.html


ナノ構造化でシリコンの熱電変換効率を3倍以上向上させることに成功
〜無毒で安価な高効率熱電変換材料の実用化に大きく前進〜

<概要>
 大阪大学大学院工学研究科 黒崎 健准教授らの研究グループが、九州工業大学、大阪府立大学と共同で、シリコンをナノ構造化することにより、シリコンの熱電変換効率を3倍以上向上させることに成功したと発表しました。
今後の展開
 本研究により無毒で資源量も豊富なSiで熱電変換効率の大幅な向上が達成された。研究グループは、排熱などの低品位熱エネルギーを再利用する熱電発電技術の実用化が、今後加速することを期待しています
http://www.eng.osaka-u.ac.jp/ja/dat/news/1413352543_1.pdf



燃料電池電極のその場観察に初めて成功
〜放射光硬X線用いた雰囲気制御型光電子分光法の装置を開発〜

<概要>
 自然科学研究機構 分子科学研究所(分子研)と高輝度光科学研究センター(JASRI)は2014年10月14日、分子研の高木 康多助教、横山 利彦教授らの研究グループ、電気通信大学の岩澤 康裕教授らの研究グループ、名古屋大学の唯 美津木教授およびJASRIの宇留 賀朋哉研究員らの研究グループが共同で、大型放射光施設SPring-8でエネルギーの高い硬X線を用いる雰囲気制御型光電子分光装置を開発し、固体高分子形燃料電池における燃料電池動作中の触媒電極の硬X線光電子分光その場観測に成功したと発表しました。
今後の展開
 研究グループは、今回開発した装置により、燃料電池電極における動作状態の触媒の情報が得られるようになれば、今後、革新的な電極触媒の開発につながるものと期待しています。
http://www.ims.ac.jp/news/2014/10/14_3014.html
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2014/141014/



◆イベント・セミナー等の紹介
第9回GREENシンポジウム“ハロゲン化金属ペロブスカイト型太陽電池の最先端”

 ナノ材料科学環境拠点は、太陽光から出発するエネルギーフローに関わる太陽電池、光触媒、二次電池、燃料電池を出口課題とし、表面・界面の理論解析と先端的計測技術を融合させることで新材料の創出を目指して研究活動を行っています。
テーマにある太陽電池は有機無機ハイブリッドのペロブスカイト結晶を用いた太陽電池のエネルギー変換効率は19%を超え、シリコン太陽電池に迫る勢いがあり、低温・溶液プロセスで実現可能であるなど、注目すべき可能性を秘めた次世代太陽電池材料です。
本シンポジウムでは、最新の研究動向および技術課題について議論する機会となります。

開催概要
 日時:
2015年1月7日(水)13:00-17:40
 場所:一橋講堂(学術総合センター2階)アクセス情報
 参加費:無料 
      但し、懇親会は有料(参加費:3,000円)
 参加方法:2014年12月22日(月)までに申し込み必要
        http://www.nims.go.jp/GREEN/event/2015/20140918.html



産総研主催 エネルギー技術シンポジウム 2014
〜 未利用熱の有効利用技術と省エネルギー技術の新たな展開 〜

 経済産業省の未来開拓研究「未利用熱エネルギー革新的活用技術研究開発」では18社の企業、金属系材料研究開発センター、産業技術総合研究所、共同研究先として16の大学、研究機関が参画し未利用熱の活用技術開発を長期的な視点で取り組んでいます。
本シンポジウムでは未利用熱の有効利用技術開発の最近の動向、未来開拓プロジェクトの成果、および産総研の取り組みが紹介されます。
 文部科学省委託事業である“ナノテクノロジープラットフォーム”の一環として、微細加工実践セミナーを開催します。産学官の研究者に、超微細加工に関する装置やその利用例を学習する場と、それらの技術を実地に習得する機会をご提供させていただき、ナノテクノロジーにおける技術力向上のための継続教育に貢献することを目指しています。
本セミナーでは、微細加工とその関連技術の概論を電子ビーム描画、反応性イオンエッチング、微細加工の応用事例(医療分野と計測・分析)のテーマで分かりやすく解説するとともに、ナノプロセシング施設における微細加工支援事例をご紹介することで、より具体的なイメージが持てるような構成になっています。

開催概要
 日時:
2014年11月25日 火曜日 13時00分 〜 17時20分
 場所:東京国際交流館 プラザ平成 3階 国際交流会議場
        〒135-8630 東京都江東区青海2-2-1
 主催:産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門
 参加費:無料 
 申込締切:11月18日 火曜日 までに申し込み必要
 問い合わせ先:エネルギー技術シンポジウム事務局
 産業技術総合研究所つくば東 エネルギー技術研究部門 内
 https://unit.aist.go.jp/energy/event/20141125/


OECD加盟50周年記念「社会と科学の架け橋 〜イノベーションの実現に向けて〜」
〜これからの科学技術イノベーション政策の展開に向けた国際シンポジウム〜

 OECDにおける科学技術イノベーションに関する取組みや我が国の関与について広く紹介するため、記念シンポジウムが開催されます。また、これらの取組みを参考としながら、世界の中での日本の位置付けを踏まえ、イノベーションの実現のための社会と科学の架け橋の在り方等についての検討を深め、これからの科学技術イノベーション政策の展開に向けたインプットの機会となります。

開催概要
 日時:
2014年11月19日(水)13:30〜16:30 (予定)
 場所:政策研究大学院大学 1階 想海樓ホール (東京都港区六本木7-22-1)
 主催:経済協力開発機構(OECD)・文部科学省・政策研究大学院大学(GRIPS)・独立行政法人科学技術振興機構(JST)
 言語:日本語・英語 (同時通訳あり)
 参加費:無料(事前登録制) 
 プログラム
 13:30-13:40 開会挨拶
 13:40-15:00 基調講演『イノベーションの実現に向けて』
       原山 優子 内閣府総合科学技術会議議員
       Dirk Pilat OECD-DSTI次長
       斎藤 尚樹 科学技術・学術政策研究所総務研究官
      基調講演『社会と科学の架け橋について』
       Carthage Smithグローバル・サイエンス・フォーラム事務局長
       有本 建男 GRIPS教授 /JST研究開発戦略センター副センター長
 15:15-16:25 :ディスカッション:
      これからの科学技術イノベーション政策の展開に向けて
       モデレーター
          原山 優子 総合科学技術・イノベーション会議議員
       パネリスト
          Dirk Pilat OECD-DSTI次長
         Carthage Smith OECD-DSTI-GSF事務局長
         永野 博 OECD-DSTI-GSF議長
         白石 隆 政策研究大学院大学学長
         小寺 秀俊 京都大学教授
 16:25-16:30 閉会挨拶 外村 正一郎 JST理事
 参加申し込み:11月18日(火)17時まで
 
http://gist.grips.ac.jp/events/2014/09/oecd50.html



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