37号 2014/9/18(木

メルマガ nano2biz 第37号をお届けします。

 福島原発の吉田所長証言、従軍慰安婦問題で全国紙(新聞)の影響力を改めて思い知らされました。

ナチスドイツのゲッペルスは「嘘を100回」重ねれば真実になるといったとされています。どこかで「自信たっぷりに堂々と3回繰り返せば事実になる」と聞いたこともあります。一方、新聞は1度記事にすれば、ほとんどの人が正しい情報と思い込んでしまいます。

インターネット等で情報収集が簡単になった時代ですので、手間を惜しまず、複数の、特に海外のニュースソースで情報確認を行うようにしたいものです。


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nanobiz News
◆技術開発動向
線書けば回路に
~東大発ベンチャー、ペン開発~

 AgiC(エージック、東京・文京、清水信哉社長)は書くだけで電子回路を形成できる特殊なインクを使ったペンを発売したとのことです。
詳しくは、日本経済新聞9月15日を参照ください。
関連情報:エージック社HP http://agic.cc/
http://jp.techcrunch.com/2014/03/07/20140306agic-kickstarter/


府省の枠を越えSIPパワーエレクトロニクスプロジェクト始動
~さらなる省エネルギー化と産業競争力強化のため~

 NEDOは、省エネルギー化のためのキーテクノロジーであるパワーエレクトロニクスの性能向上や用途と普及の拡大を図り、一層の省エネルギー化の推進と産業競争力の強化を進めるため、11テーマの委託事業を開始します。
本事業は、内閣府が推進するSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の課題の一つ「次世代パワーエレクトロニクス」を、NEDOが管理法人として、2018年度末までの5年間実施するものです。本事業の成果は、応用システム開発を中心とした事業への橋渡しを行うことなどにより、早期の実用化・事業化を目指します。
本事業では、以下の4つの研究開発項目を実施します。
  • 研究開発項目I SiCに関する拠点型共通基盤技術開発
    (高耐圧化、小型化、低損失化、信頼性向上)
  • 研究開発項目II GaNに関する拠点型共通基盤技術開発
    (ウエハ及びデバイスの高品質化)
  • 研究開発項目III 次世代パワーモジュールの応用に関する基盤研究開発(回路、使いこなし技術)
  • 研究開発項目IV 将来のパワーエレクトロニクスを支える基盤研究開発(新材料、新構造等)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100316.html


3次元量子ドット構造の形成実現によるLED発光を世界で初めて観察
~バイオテンプレート極限加工により次世代量子ドットLED実用化に道~

<概要>
名古屋大学工学研究科(秦 誠一教授)、ナブテスコ株式会社,東京工業大学の共同研究で,ナノクラック膜を利用した油中水分センサの開発に成功しました.
潤滑油中に水分が含まれると油が酸化・劣化し,腐食などの問題を引き起こすことから、リアルタイムで潤滑油中の水分量を監視するためのセンサが求められていました。
https://nanonet.go.jp/topics_insti/?mode=article&article_no=2588


革新的なレアメタル・ベースメタルの製造技術の事業化に成功
~省電力・低環境負荷を兼ね備えた金属の製造方法を実用化~

<概要>
 同志社大学 理工学部 環境システム学科の盛満 正嗣 教授の研究グループは、レアメタルやベースメタルの製造方法として、省電力と低環境負荷を同時に実現できる革新的な電解採取法を開発し、その核となる電解採取用陽極の事業化と電解採取プラントでの実用化に成功しました。
今後の展開
 本研究成果は過去100年以上に及ぶ金属製造技術に革新的な進歩をもたらし、世界12か国で本研究による電解採取用陽極および電解採取法への全面的な転換が進められています。また、これまで廃棄物処理されていた金属汚泥や都市鉱山と呼ばれている廃電化製品などからの有価金属の回収にも利用可能であり、これまでの金属製造プロセスを一新する技術として期待されます。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140904/index.html


分子状ニッケル化合物を用いて二酸化炭素を資源化
~貴金属に代わる安価な触媒を開発、触媒コストは100分の1以下に~

<概要>
 産業技術総合研究所触媒化学融合研究センター官能基変換チームの富永健一研究チーム長らは、逆水性ガスシフト反応(二酸化炭素を水素化し化学原料として有用な一酸化炭素に変換する反応)の触媒活性を持つニッケル錯体触媒を開発した。
今回開発した技術により、貴金属を用いずに温和な条件で二酸化炭素を一酸化炭素に変換できるようになった。ニッケルはルテニウムに比べてグラム単価が100分の1以下であるため、二酸化炭素から一酸化炭素への変換コストを大幅に低減できると期待されています。
今後の展開
 今回開発した触媒の反応機構を詳細に検討し、配位子のチューニングによるさらなる触媒性能の向上を図るとともに、新たな触媒機能の発現を目指すとのことです。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2014/pr20140828/pr20140828.html


電気伝導性と磁性が切り替わる純有機物質の開発
~重水素移動が握る物性変換の鍵~

<概要>
 東京大学物性研究所の上田 顕助教らの研究グループが、水素結合ダイナミクスを用いて電気伝導性と磁性を同時に切り替えることができる純有機物質の開発に成功したと発表しました。また、高エネルギー加速器研究機構の村上 洋一教授らと共同で、この物性の切替えが熱による水素結合部の重水素移動と電子移動の相関に基づく新しいスイッチング現象であることを解明し、さら、重水素を水素の代わりに導入したことがこのスイッチング現象の実現の鍵であることを突き止めました。
今後の展開
 研究グループは今後、固体中における水素移動と電子移動の相関現象の基礎的な理解が進み、水素結合を基にした新しいタイプの低分子系純有機スイッチング素子・薄膜デバイスの開発されることを期待しています。
http://www.issp.u-tokyo.ac.jp/issp_wms/DATA/OPTION/release20140826.pdf


有機分子ワイヤを通る電子移動速度の高速化を実現
~電子移動研究,分子デバイスの新たなマイルストーン~

<概要>
 東京大学大学院理学系研究科の助川 潤平博士らと、ドイツのフリードリヒ・アレクサンダー大学のグルディ教授らの国際共同研究グループが、COPVと名付けた新開発の有機分子ワイヤ中を電子が通る速度(電子移動速度)が、既存の分子ワイヤに比べて840倍程度も速くなることを発見したことをプレスリリースしました。
今後の展開
 今回の成果は、基礎科学的には室温での分子ワイヤの電子移動にe-Vカップリングの寄与が示唆された初めてのケースであり、電子移動研究における重要なマイルストーンとなります。応用面では、常温動作の単分子エレクトロニクス素子等の高機能・省電力分子コンピューター実現に貢献すると期待されるとしています。
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2014/42.html


光と熱に強いラジカル開始剤の作製
~分子カプセルの内包による高活性試薬の安定化~

<概要>
 東京工業大学は大学資源化学研究所の吉沢 道人准教授らが、ポリマーの重合に使用されるラジカル開始剤を分子カプセルに内包させることで、保存時の光照射や加熱に対して顕著に安定化させながら、ポリマー合成には通常のラジカル開始剤と同様に使用できるようにすることに成功したと発表しました。
今後の展開
 研究グループでは、この技術を活用してさまざまな高活性試薬や反応中間体の保管と利用に挑戦するとのことです。
http://www.titech.ac.jp/news/2014/028351.html


太陽電池デバイスの電荷生成効率決定法を確立
~光電エネルギー変換機構の解明と太陽電池材料のスクリーニングの有効なツール~

<概要>
 筑波大学数理物質系 守友浩教授らの研究グループが、超高速分光と電気化学ドーピングを組み合わせることにより、有機薄膜太陽電池の電荷生成効率の絶対値を決定する方法を確立したと発表しました。
今後の展開
 研究グループは、この評価法が高い電荷生成効率の太陽電池材料スクリーニングに用いられ、有機薄膜太陽電池のエネルギー変換機構解明、高効率有機太陽電池の開発に貢献するものと期待しています。
http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p201408200000.html


同一の光子を放出する単一光子源を固体中に多数作製することに成功
~ダイヤモンドの極限成長技術により量子情報処理のブレークスルーを実現~

<概要>
 筑波大学磯谷 順一名誉教授らが、ダイヤモンド中のカラーセンターの一つであるSiV-センターを高純度・高結晶性ダイヤモンド薄膜成長時に、極微量の濃度に制御して導入し、単一光子源として作製することに成功したと発表しました。
今後の展開
今後、量子情報処理への応用、量子通信の中継器、あるいは量子コンピューティングの新しい展開につながることが期待されています。
http://www.nims.go.jp/news/press/2014/08/p201408220.html


超高速で色が変わる構造色ゲルを開発
~新たなカラーディスプレイ方式を提案~

<概要>
 北海道大学大学院先端生命科学研究院の龔(グン)教授らの研究グループが、力学刺激によって超高速で色が変わるゲルを開発したと発表しました。開発したゲルは生物細胞の運動によって生じる複雑な歪み応力場の時間変化を可視化する応力センサーなどへの応用の期待があるとのことです。
今後の展開
 研究グループは、開発したゲルがバックライト不要の新方式のカラーディスプレイ、水中でも使える高速・応答圧力イメージセンサーなどに利用されることを期待しています。
http://www.hokudai.ac.jp/news/140821_pr_sci.pdf


室温・短時間(5分以内)で各種材料表面を修飾することに成功
~ガラス・セラミックス等の無機材料表面、天然および合成繊維・樹脂表面に迅速・高密度に機能分子を共有結合させる新技術に期待~

<概要>
 京都大学大学院理学研究科の中西和樹准教授らの研究グループが、ヒドロシラン化合物と特殊な触媒を用いることで、シリカゲルに代表される無機酸化物の表面修飾を、室温で短時間(5分以内)に高密度で行う簡易なプロセスを開発したと発表しました。
今後の展開
 研究グループでは、表面界面の制御によって、身の回りの目に見える材料に変革をもたらすだけでなく、分離・分析担体や触媒担体などの材料化学を支える基本技術にも大きく貢献することが期待でき、国内外における新材料開発研究への波及効果が極めて高いとしています。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2014/140818_2.htm
http://www.kansai-tlo.co.jp/system/src/2014-07-28-10-21-15_members_000011.pdf



◆イベント・セミナー等の紹介
第7回産総研 ナノシステム連携促進フォーラム
~部材開発をめざすバイオミメティクスと自己組織化~

産総研ナノシステム研究部門はナノテクノロジーと計算科学を両翼とし、広く人類社会の福祉と発展に貢献することを目指してまいりました。研究成果を広く産業界の皆様に知っていただき、産業界とのより緊密な連携関係の構築を目指しております。

開催要領
 日時:2014年10月6日(月)13:00 - 19:00
 会場:秋葉原コンベンションホール(秋葉原駅前ダイビル2階)ホールA
 参加:参加申し込みが必要です。定員150名(定員になり次第締切)
     申込は、https://unit.aist.go.jp/nri/event/7-renkeisokushin/entry.html
 参加費:無料
 主催:独立行政法人産業技術総合研究所 ナノシステム研究部門(NRI)
 協賛:一般社団法人 ナノテクノロジービジネス推進協議会(NBCI)
    公益社団法人 新化学技術推進協会(JACI)
 詳細は、下記参照ください。
 https://unit.aist.go.jp/nri/event/7-renkeisokushin/


9月26日(金)に東京工業大学にて『3次元造形&薄膜実践セミナー』を開催

文部科学省委託事業である"ナノテクノロジープラットフォーム"の共用設備が大幅に拡充されました。特に微細加工プラットフォームでは、マスクを使わずにデバイスを作製することができるマスクレス露光装置や原子層堆積装置(ALD)を始めとする様々な加工装置が参画する14実施機関に導入され、装置ラインアップの充実により利便性が格段に向上しました。
本格運用に合わせて、3次元造形&薄膜実践セミナーが開催されます。

セミナー概要
  • マイクロ・レンズやマイクロ・ロボットの作製を可能にするグレースケール露光やレーザー加工装置による3元造形技術と立体構造物への微細パターン形成技術について紹介
  • 様々な薄膜形成技術とそれらの応用について紹介
  • 微細加工プラットフォームが保有する加工装置を使って、どのような研究・開発のサポートが可能かを各実施機関から支援事例を紹介
  • 無料実習コース(アドバンストコースは有料)併設
 内容・プログラム http://nsn.kyoto-u.ac.jp/topic/h26-5.html

開催要領
 日時:2014年9月26日(金) 9:55~17:30
 会場:東京工業大学(大岡山キャンパス) 
     大岡山西8号館E 情報理工学研究科大会議室(10階)
 参加費:無料/ 定員:120名(先着順)
 申し込み:https://nanoworld.jp/npf/training/h26-3/


第14回 NIMSフォーラム(再掲)「社会インフラを変える新材料 ~「使える技術」をあなたに~」

 この社会インフラは、建物、道路、橋梁などの他、電力などのエネルギー、水資源、ITなど幅広い分野に亘るものと捉えられており、NIMSの関連した最新成果を11件の講演、60件以上のポスターで紹介されます。
 特に今年は、企業の皆様との連携相談用ブースを増設し、他にはないビジネスチャンスをご提供いたします。研究者と直接に対話していただける絶好の機会ですので、是非、ご活用いただきたいと思います。
 さらに、産業界をリードする企業トップの特別講演も予定されています。

ⅰ.「KAITEKIな材料」
   小林 喜光氏 株式会社三菱ケミカルホールディングス 代表取締役社長
ⅱ.「GEのグローバル・オープン・イノベーションへの取り組み」
  浅倉 眞司氏 ゼネラル・エレクトリック・インターナショナル・インク 
  グローバルリサーチセンター日本代表

開催要領
 日時:平成26年10月9日(木)10:00~17:30(入場は9:30~)
 会場:東京国際フォーラム ホールB7
 参加:無料
 http://www.nims.go.jp/nimsforum/


戦略目標「プロセスインテグレーションによる次世代ナノシステムの創製」
3研究領域第2回合同公開シンポジウム

科学技術振興機構(JST)では、戦略目標「プロセスインテグレーションによる次世代ナノシステムの創製」の下に下記の3つの研究領域において研究を実施しています。

 1)CREST 「プロセスインテグレーションによる機能発現ナノシステムの創製」
 2) CREST 「プロセスインテグレーションに向けた高機能ナノ構造体の創出」
 3) さきがけ 「ナノシステムと機能創発」

このシンポジウムではグリーン、ライフなど多様な分野にまたがる研究成果が報告され、企業、公的研究機関、大学等の研究者・技術者をはじめ多くの方々の相互刺激の場、新たなコラボレーション創成の機会となることが期待されています。

開催要領
 主催:独立行政法人 科学技術振興機構
 日時:平成26年10月1日(水)10:30-17:20
 場所:コクヨホール 東京ショールーム2階
    東京都港区港南1丁目8番35号
 内容:プログラム 
http://nanokouzou.jst.go.jp/godosympo2/program.html
 参加費:無料(定員:200名)
     参加登録ページよりお申込みください。
     https://info.jst.go.jp/cgi-bin/godosympo2/form.cgi
 交流会:17:20 コクヨホール内、会費 4,000円/人



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