79号 2016/8/18(木)

メルマガ nano2biz 第79号をお届けします。

 前号より配信に時間が経ってしまいました。お待ちの皆様にはお詫び申し上げます。

 メダルラッシュのオリンピック、郷土の若き力が集う甲子園、観戦に眠れない日々が続いておりますが、ナノテク開発も材料を中心に「目の離せない成果」が次々に発信されております。




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発行元:NBCI

ナノテクノロジービジネス推進協議会


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nanobiz News
◆技術開発動向
CNTを利用したCFRPの衝撃強度の向上に成功
~ゴルフクラブで製品化、産業分野への展開も~

<概要>
 NEDOプロジェクトにおいて、ミズノ(株)はカーボンナノチューブ(CNT)を利用することで炭素繊維強化プラスチック(CFRP)材料の衝撃強度を向上させることに成功しました。これまで困難とされてきたCNTとCFRPの複合化を、CNTの分散性向上によって実現したとのことです。
<今後の展開>
 NEDOでは、将来的には、航空機や自動車等に用いることで大幅な軽量化と省エネルギー化による低炭素社会の実現を目指しています。
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100601.html



3次元物体表面に多層カーボンナノチューブを成長させる簡便な方法を開発
~多層カーボンナノチューブの光学機器分野への応用拡大に期待~

<概要>
 産業技術総合研究所物質計測標準研究部門熱物性標準研究グループ 渡辺 博道 主任研究員、物理計測標準研究部門石井 順太郎 副研究部門長は、(株)マイクロフェーズと共同で、多層カーボンナノチューブ(CNT)を、金属や炭素材料からなる3次元物体の表面に成長させる方法を開発しました。
<今後の展開>
 例えば、円筒形状のレンズ鏡筒内部に多層CNTを直接成長させて鏡筒内の散乱光を大幅に抑制することでカメラや天体望遠鏡の解像度・光感度を大幅に向上させることが期待されています。また、本技術は、その条件の制御により成長するCNTの特性を制御できる可能性があり、CNTの新しい成長法として幅広い応用が期待されています。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2016/pr20160705/pr20160705.html


有機半導体に欠かせない、「縮環チオフェン」の簡便な合成法の開発

<概要>
 ERATO 伊丹分子ナノカーボンプロジェクト、名古屋大学 大学院理学研究科、名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)、統合物質創製化学研究推進機構の伊丹 健一郎 教授、瀬川 泰知 特任准教授、孟 令奎 博士らの研究グループは、有機半導体に欠かせない縮環チオフェンを、容易に手に入る1置換芳香族化合物を有機溶媒中で硫黄と混ぜて加熱撹拌するという極めて簡単な方法によって得られる反応を開発しました。
<今後の展開>
 本手法は多様な材料候補分子を簡便に供給できるため、今後の有機半導体開発を加速させる効果が期待できるとしています。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20160809-3/index.html


全く新しい有機ナノチューブの簡便な合成に成功
~延ばして、巻いて、固めて、チューブの出来上がり~

<概要>
 ERATO 伊丹分子ナノカーボンプロジェクト、名古屋大学 大学院理学研究科、名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)の伊丹 健一郎 教授、伊藤 英人 講師、前田 果歩 氏(大学院生)らを中心とする名古屋大学の研究グループは、有機分子からなるカーボンナノチューブに似た筒状の構造体「有機ナノチューブ」を、簡単な有機化合物からわずか2段階で簡便に合成する新しい手法を開発しました。
<今後の展開>
 本手法を用いることで、さまざまな骨格・機能をもつ有機ナノチューブ群を簡便に創製することが可能であるため、分子認識材料や導電性材料などへの応用が期待できるとしています。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20160805-2/index.html


幾何学の定理を活用したものづくり
~30の頂点を持つアルキメデスの多面体(二十・十二面体)の化学分子合成~

<概要>
 東京大学 大学院工学系研究科の藤田 誠 教授らの研究グループは、3次元空間にかかる幾何学的な制約をうまく分子設計に組み込み、これまでに類をみない新物質(多面体型(二十・十二面体)の巨大中空分子)を合成することに成功しました。
「合計100成分にも及ぶ個々の小さなパーツが自発的に組み上がり最終構造を作る」という、一見不可能とも思える高度かつ精密な制御を実現しています。
<今後の展開>
 今回合成に成功した巨大分子構造は、多くの平均的な酵素・タンパク質をすっぽり包み込める内部空間を持っていることから、将来的には、医薬品開発、ヘルスケア分野等の発展に貢献することが期待されています。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20160708/index.html


量子情報技術を担う新材料「グラフェン」のスピンを操る
~次世代の高速・省エネルギー情報システムの実現に道筋~

 QST、NIMSと筑波大学の研究グループは、グラフェン内部の電子のスピンの向きを、磁性酸化物を用いて制御できることを発見しました。
 次世代高速・省エネルギー情報システムのための高機能スピントロニクスデバイスの実現に道筋をつけるもので、それにより、今後、充電の必要がない携帯端末や体内に埋めこんで使えるヘルスケアセンサーなど生活を豊かにする情報通信機器の実現が期待できるとしています。

http://www.nims.go.jp/news/press/2016/07/201607220.html


スマートフォンで有毒ガスを検知するセンサー材料を開発
~摩擦を約3分の2に低減し、災害時用小型ジェットエンジン発電機を実現~

<概要>
 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 フロンティア分子グループの石原伸輔主任研究員は、マサチューセッツ工科大学(MIT)のTimothy M. Swager教授らの研究グループと共同で、有毒ガスに曝されると導電性が大きく上昇するセンサー材料を開発しました。
<今後の展開>
 今後、超分子ポリマーの分子構造を改変して、更なる高感度・高速化や、様々なタイプの有害化学物質を簡単に検知できる化学センサーを開発していく予定で、また、応用先に適した無線通信技術(通信距離・消費電力など)を選択し、インターネットクラウド技術との融合を図りながら、安心・安全な社会の実現に貢献できるシステムを開発していくとのことです。

http://www.nims.go.jp/news/press/2016/07/201607050.html


燃えにくい電解液を用いた高性能4.6Vリチウムイオン電池
~高電圧と安全性の両立~

<概要>
 東京大学大学院工学系研究科の山田淳夫教授と山田裕貴助教らのグループは、物質・材料研究機構の館山佳尚グループリーダー、科学技術振興機構の袖山慶太郎さきがけ研究員らとの共同研究により、リチウムイオン電池の高電圧作動を可能にする新規な難燃性電解液を開発しました。
<今後の展開>
 新開発の難燃性電解液により達成された高電圧作動により、高密度かつ高安全のエネルギー貯蔵が可能となり、長距離走行が可能な電気自動車の開発などに大きく貢献すると期待されています。

http://www.nims.go.jp/news/press/2016/06/201606290.html


◆イベント・セミナー等の紹介
JST CRDSは、「戦略プロポーザルカタログ2004~2016」を公開しました

本書では、2016年6月までに発行した116の戦略プロポーザルの概要を紹介します。また、その他の成果についても巻末にリストを掲載しています。
http://www.jst.go.jp/crds/report/report09/index.html



JST CRDSは、俯瞰ワークショップ報告書を公開しました

ナノテクノロジー・材料分野 領域別分科会「社会インフラ ~持続的な維持管理への対応技術~」を公開しました。
 本報告書は、JST CRDSが平成28年2月24日に開催した『俯瞰ワークショップ(WS)ナノテクノロジー・材料分野 領域別分科会「社会インフラ -持続的な維持管理への対応技術-」』に関するものであるとしています。
http://www.jst.go.jp/crds/report/report05/CRDS-FY2016-WR-02.html


NEDOから「オープンイノベーション白書」が公開されました

我が国の企業等におけるイノベーションの創出及び競争力の強化に寄与することを目的に、オープンイノベーションに関連する定量的なデータや一定の成果をあげた企業の推進事例等から見えた課題や成功要因等がとりまとめられています。
 今後、本白書の活用よって、OIの有効性が産業界等へと浸透し、本格的なOIが根付くことで、真に機能する我が国のイノベーションエコシステムの構築につながることが期待されています。
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100600.html

<オープンイノベーション白書初版目次>
第1章オープンイノベーションの定義と変遷
第2章データに見る国内のオープンイノベーションの現状
第3章我が国のオープンイノベーションにおける課題・阻害要因
第4章オープンイノベーションを創出するエコシステムの国際比較
第5章オープンイノベーション推進事例
第6章各主体の取組から見るオープンイノベーション成功要因の分析
第7章オープンイノベーション創出に向けた活動報告
同白書は、7月11日以降、NEDOのWEBページからダウンロードできます。
http://www.nedo.go.jp/library/open_innovation_hakusyo.html


「イノベ-ション・ジャパン2016」~ 大学見本市&ビジネスマッチング ~

イノベーションが創出する未来の新産業!国内最大規模!産学マッチングのチャンス!!
 今年で13回目を迎える「イノベ-ション・ジャパン2016」には、500を超える大学、
ベンチャ-・中小企業等が出展、産学マッチング、ビジネスマッチングを促す国内最大規模の総合イベントです。

□開催
概要 
会 期:2016年8月25日(木) 9:30~17:30、26日(金) 10:00~17:00
会 場:東京ビッグサイト(東京国際展示場) 西1ホ-ル
入場料:無料
主 催:国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)
     国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
公式ホームページ: http://www.ij2016.com/


JSTフェア2016」~科学技術による未来の産業創造展~

「未来の産業創造」を目指した、JST発の研究開発成果が一堂に会します。将来の社会・経済に貢献する革新的基礎研究事例や産学連携成果による製品化事例などをご紹介いたします。

□開催概要
会 期:2016年8月25日(木)10:00~17:30、26日(金)10:00~17:00
会 場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)西2ホール
入場料:無料
主 催:JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構
後 援:文部科学省
公式ホームページ:http://www.jst.go.jp/tt/jstfair/index.html


産学パートナーシップの拡大に向けた産学経営対話

オープンイノベーションの場を大学に求める各種業界の経営者の幹部と産学パートナーシップの拡大を指向する全国の大学の学長・理事等が一堂に会し本格的な産学連携を推進すべく、「産学パートナーシップの拡大に向けた産学経営対話」を開催いたします。

□開催概要
主 催:文部科学省
共 催:
JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構
後 援:一般社団法人日本経済団体連合会、公益社団法人経済同友会、
    産業競争力懇談会(COCN)、(予定)経済産業省
会 期:2016年8月25日(木)、26日(金)
会 場:東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1)
対 象:全国の大学の学長・理事等、各業界・各企業のCTO等、本格的な産学連携の実施に関し意思決定権を有する方等
入場料:無料
公式ホームページ:http://www.jst.go.jp/tt/mext/index.html



標準化と品質管理全国大会2016

大会テーマ:ジャパンクオリティ―標準化で、世界をつなげる。

□開催概要
開催日:2016年10月6日(木)14:00~16:30、7日(金)10:00~16:20 
会 場:都市センターホテル(東京都千代田区平河町2-4-1)
参加料:ホームページにてご確認ください

http://www.jsa.or.jp/info_detail/zenkoku2016.html
パンフレット:http://www.jsa.or.jp/wp-content/uploads/SQzenkoku2016.pdf

企画協力:
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構

お問い合わせ先:一般財団法人 日本規格協会
標準化と品質管理全国大会2016事務局
電話:03-4231-8502 FAX: 03-4231-8650 E-mail: sq2016@jsa.or.jp


22回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム

MEMS関連の技術・製品・アプリケーションを一堂に展示する「MEMSセンシング&ネットワークシステム展」

□開催概要
会期:2016年9月14日(水)~16日(金)
会場:パシフィコ横浜
同時開催:InterOpto/LaserTech/BioOpto Japan/LED JAPAN
URL:
http://www.mems-sensing-network.com/
プログラム・詳細:
http://www.nanomicro.biz/mems/2016/08/22mems-22d7.html



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代表) FAX:03-5280-5710

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