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ナノカーボンFAQ

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ナノカーボンFAQ

作成 2017.2.8

グラフェンの用途

■回答

グラフェンは応用についてはまだ研究段階のものが殆どですが、様々な分野で検討されています。垂直方向の外部電場に対して高い応答性が得られることから電界効果トランジスタについての可能性があり1)、その技術の延長で不揮発メモリの可能性2)も出てきています。集積回路においてもグラフェンは高いキャリア移動度や低雑音性や高い熱安定性からその可能性が報告されています3)

グラフェンは官能基化する事でガスセンサーとして高い検出能を発揮する事も報告されていて4)、特に化学プラントや放射線の環境下のガスセンサーとしてはグラフェンの高耐食性や高温耐久性のセンサーが期待されています。また、テラヘルツ波や赤外光の光の吸収に適していることから、高速で応答する赤外センサーになり得る事も報告されています5)。さらにグラフェンのフェルミ準位を調整する事で光の吸収性を変化させることもできるので、光変調器としても機能する事が報告されています6)

グラフェンはその透明性と高い導電性から透明電極としても有望視されていて、さらに発光電気化学セルとしても実証されています7)

その他の用途としては太陽電池、蓄電デバイス、バイオデバイス、熱マネジメント材料や圧電材料、抗菌材料、ろ過材料などにも研究が広がっています。


■出典等

1)K.S.Novoselovi, et al., Science “Electric Field Effect in atomically thin carbon films” (2004)

2)T.J.Echtermeyer et al., IEEE Electron Device Letters “Nonvolatile switching in Graphene Field Effect Devices”( 2008)

3)Yu-ming Lin et al., “Wafer scale Graphene integrated circuit” Science(2011)

4)F.Schedin et al., “Detection of individual gas molecules adsorbed on Graphene” Nature materials(2007)

5)Jun Yan et al., “Dual gated bilayer graphene hot electron bolometer” Nature Nanotechnology(2012)

6)Ming Liu et al., “A graphene ?based broad band optical modulation” Nature(2011)

7)Plotr Matyba et al., "Graphene and mobile Ions ; The key to all plastic , solution processed light emitting devices” ACS Nano(2010)