フラーレンの用途

フラーレンは球状の結晶構造を持つ炭素同位体で、代表的なものは炭素原子60個で構成されるC60があります。

フラーレンはフリーラジカルを捕捉する抗酸化力に富んでいる事から、化粧品分野にも採用される製品が出てきています^1）。
また、スポーツ用品などに使われる炭素繊維複合材の添加剤として、テニスラケットやバトミントンのラケットなどで製品化されています^2）。摩擦軽減の用途でボーリング用のボールの表面にフラーレンを使う事で商品化されたものもあります^3）。

またフラーレン誘導体は有機薄膜太陽電池の電子受容体として利用されています^4）。
さらに、金属原子を内包させた金属内包フラーレンと呼ばれるフラーレンも存在し、特にガドリニウム原子が内包されたものは、毒性を抑えつつ従来のMRI造影剤より20〜30倍の造影効果が得られるとされ、疾患の検査で飛躍的な進展が期待されています^5）。